
大腸カメラ検査は、大腸がんやポリープ、炎症などを調べる検査です。
便潜血検査で異常を指摘された方や、血便・便通異常がある方に行います。
当院では、少量の鎮静剤を使用し、少しうとうとする程度で検査を行っています。できるだけ痛みや苦痛が少なくなるよう配慮しています。
大腸がんは早期発見が重要です。不安のある方は、お気軽にご相談ください。
現在の日本の公的ながん検診では、大腸カメラ検査を全員に一律で行うことは推奨されていません。まずは便潜血検査(検便)を行い、異常が認められた場合に、精密検査として大腸カメラ検査を受けるという流れが一般的です。
一方で、大腸がんは40歳代から発症率が上昇することが分かっており、年齢とともにリスクは高くなります。そのため、検査を受けるタイミングについては、生活習慣やご家族の病歴などを踏まえた個別の判断が重要とされています。
近年では、自覚症状がなく、便潜血検査で異常がない方であっても、40歳代のうちに一度は大腸カメラ検査を受けておくことを目安とする考え方が広がっています。
また、ご家族に大腸がんの既往がある方や、遺伝性疾患が疑われる場合には、35〜40歳頃から検査を検討することが勧められます。
検査を受ける時期や方法についてご不安がある場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
当院では、お一人おひとりの状況に合わせて、無理のない検査計画をご提案いたします。

検査前に一度ご来院いただき、体調や普段のお薬を確認したうえで検査日を決めます。
便秘がある方には、必要に応じてお薬をご用意します。

まず、たまっているものをすべて出す目的で、検査前日の午後8時に液体の下剤を20ml飲みます。
便秘気味でなければ、通常その下剤で数回排便があります。
さらに腸の中を洗い流す目的で検査当日朝7時から別の液体の下剤を1,800ml、1~2時間かけて飲みます。
平均7~8回排便があり、およそ飲み始めから4時間後に検査ができる状態になります。そこまでは自宅で行っていただきます。

午前11時に病院に来ていただき、トイレを済ませて検査着に着替えます。
時計、指輪、ネックレス等の貴金属を身に着けているとポリープ切除の際に偶発症をおこす可能性があるため、着替える時にすべて外していただきます。

血圧や脈拍を測定してから腕の血管に点滴を入れます。腸の動きを一時的に鈍くする薬や、鎮静薬を使うためです。
ほとんどの方は鎮静薬を使わなくても大丈夫なのですが、どんなに丁寧に入れても痛くなってしまう方は少なからずいらっしゃいます。痛みが出てから点滴を準備するのでは間に合わないため、予め使わせていただきます。
検査がつらくなるのは、極端な便秘症の方やお腹の手術を複数回行った方に多い傾向があります。

スコープの滑りをよくするため、肛門にゼリー状の薬を塗っていよいよ検査開始です。
肛門から挿入し、大腸の一番奥の盲腸まで進めます。
病気は挿入するときより戻る時の方が見つけやすいので、観察しながら慎重にスコープを抜いてきます。
何も病気がないときは、スコープを盲腸まで進めた後肛門まで戻り終了です。
大きな病変は切除した後に出血することがあるため、入院設備のある病院に紹介して後日そちらで処置してもらいます。
小さなポリープは急に大きくなることがないため、手は付けません。当院が治療の対象にするのは、大きくも小さくもないポリープ、大きさにして5~10mm位の病変です。
長年放置した時いずれがん化する可能性があるものを、そうなる前に切除してしまいます。
切除するときには痛みは感じません。複数個とることもありますが、苦痛はありません。
病気があるかないか、ポリープをとるかとらないか等によって検査時間は変わりますが、11時に開始して12時過ぎには会計をしている場合が多いようです。

皆様からよく「胃カメラと大腸カメラでは、どちらが辛いですか?」というご質問をいただきます。これは、胃カメラは経験があるものの、大腸カメラは初めてという方が多いためだと思われます。
あくまで私個人の印象ですが、検査の辛さは下図の順に感じています。


検査方法や個人差によって感じ方は異なりますが、ご参考になれば幸いです。
大腸カメラ検査は、一般的なイメージほど辛い検査ではありません。不安のある方は、お気軽にご相談ください。

これまで多くの患者様のお話を伺ってきましたが、ほとんどの方が「まさか自分ががんになるとは思っていなかった」とおっしゃいます。
大腸がんが増えていることは知っていても、それを自分自身の問題として実感できず、検査を先延ばしにしてしまう方は少なくありません。
また、大腸がんは進行するまでほとんど自覚症状がないことが多い病気です。
そのため、症状がなくても、便潜血検査で異常を指摘された場合には、大腸カメラ検査を必ず受けてください。
便潜血検査で陽性となった方の約5%が大腸がんと診断されています。
「症状がないから大丈夫」と自己判断して、結果を見過ごすことは非常に危険です。
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